おはよう。
今週の天然ガスは,強気な気温予想を皮切りに週の最初は上げていた。そこにドイツがロシアからの天然ガスのパイプラインに関して,遅延させるようなことをしやがって,上昇に拍車がかかる。
結局,5.4近くまで上げたものの,その後は急落し,5.0を割ることとなった。昨晩の在庫統計も予想より多めの積み増しであり,弱気な結果となっている。そうではあるものの,価格は大幅に下げておらず,いつ反応するのか,それとも織り込んでいたのか,謎が多い。
先日より上げている記録だが,未だに上昇トレンドのラインよりも上にある。ただ,2018年,2020年と比較すると,そろそろ上昇も終わりなのではないか,と思わせるようなチャートである。
これ自体は,終値のみをおっているので,高値・安値を無視した動き。
だがまぁ,大凡の特徴は理解できるであろう。
さて,在庫統計を受けてのEIAの発表に移る。
・天然ガスアナリストの調査によると,天然ガスストックに対する毎週の純変化の推定値は.純注入量が13Bcfから33Bcfの範囲であり,推定値の中央値は23Bcf。正味注入量は合計26Bcf,5年間(2016〜 2020年)の平均正味引き出し量は12 Bcfで,昨年の注入量は28Bcf。稼働中の天然ガス在庫は合計3,644Bcfで,これは5年間の平均より81 Bcf低く,現時点では昨年より310Bcf低くなっている。
・IHS Markitのデータによると,米国の天然ガスの総消費量は,前のレポート週と比較して3.0%(2.3 Bcf / d)増加した。週ごとの最大の増加は,消費が住宅および商業部門で11.8%(2.9 Bcf / d)増加した。NOAAが報告した米国北部と中央部の大部分で夜間の平均気温が氷点下に近づき,米国北部と南東部で日中の平均気温が冷え込みんだ。発電用に消費される天然ガスは,3.0%(0.9 Bcf / d)減少し,産業部門の消費量は,1.1%(0.2 Bcf / d)増加した。
・IHS Markitのデータによると,今週の天然ガスの平均総供給量は99.3 Bcf / dに減少し,前のレポート週の合計101.0 Bcf / dから1.7%減少した。
・Baker Hughesによると,11月9日火曜日に終了する週に,天然ガスリグの数は2から102に増加した。
以上だ。
今回から,注入量と引き出し量と二つの言葉が出ているので,強調した。
普段この時期は取り崩しが始まっているので,混乱を防ぐためでもある。
今後は,緩やかに下落していくと考えているが,突発的な寒波の襲来により大きく上げることがあるだろう。余裕を持って,価格が落ち始めたところでショートを積み増していく,という方針で十分であろう。