こんにちわ。
天然ガスは5.4から価格を押し上げ,一時的には6.2を抜けてはいるが,現在は5.8付近でもみあっている。昨日の在庫統計では,予想以下の在庫増加量で強気の内容ではあった。一時的に6.1に戻していく動きも見えたが,結局,価格を落とし,現在になっている。
大きな要因としては,長期予報が温暖なこと,欧州の貯蔵量が満ち足りており,米国でも天然ガスが余る,という状態になっている。価格を上げる要因が見当たらなくなってきている状態であるが,天候に関してはどうしようもない。週明けには,もしかすると強い寒気がと言うことも考えることが出来るので,油断ならない。
さて,データはどうだろうか。
・TheDeskが行った天然ガスアナリストの調査によると,1週間の可動式天然ガス在庫の純増減は49Bcfから73Bcfの範囲で推定され,中央値は59Bcfであった。10月21日に終わる週の貯蔵所への純注入量は52Bcfで,5年(2017-2021年)平均の純注入量66Bcf,昨年の同週の純注入量88Bcfと比較すると,その差は大きく低下した。稼働中の天然ガス在庫は3,394Bcfで,この時点では5年平均より197Bcf(5%),昨年より142Bcf(4%)減少している。
・貯蔵庫への平均注入量は,補充期(4月~10月)のこれまでの5年平均より4%多い。仮に,残りの補充期において貯蔵庫への注入率が5年平均の5.4Bcf/dと同じであれば,10月31日時点の総在庫は3,448Bcfとなり,この時期の5年平均3,645Bcfより197Bcf少ないことになる。
・BloombergFinance,L.P.の出荷データによると,10月20日から26日の間に22隻のLNG船が米国から出航し,合計81BcfのLNG輸送能力があることが判明した。
・ポイントロジックのデータによると,天然ガスの平均総供給量は前週比0.1%(0.1Bcf/d)の減少となった。乾式天然ガス生産量は前週比0.5%(0.5Bcf/d)増加した。カナダからの平均純輸入量は,前週から9.9%(0.6Bcf/d)減少した。
・ポイントロジックのデータによると,米国の天然ガス総消費量は前週比7.8%(5.8Bcf/d)減となった。北東部と中西部の気温は平年より高く,その他の地域では平年並みであった。発電用天然ガス消費量は前週比5.5%(1.7Bcf/d)減少した。産業部門の消費量は1.7%(0.4Bcf/d)減少し,家庭・商業部門の消費量は18.4%(3.7Bcf/d)減少している。米国のLNG輸出施設向け天然ガス受入量(LNGパイプライン受入量)は平均11.5Bcf/dで,先週より0.1Bcf/d増加した。
以上だ。
さて,ここからどうなるんだろうね?