こんにちわ。
今週の天然ガスだが,大きく上昇している。昨晩の在庫統計において,在庫増が見られたわけだが,結局全戻しになった。いろいろな要因が考えられるが,結局のところ気温上昇による冷房需要の増大と,ノルドストリームの問題があると考えられる。
在庫の上昇は予想外だが,やはりこの時期には,押し目を買っていくのはありだと思っている。ただ,自分はどちらかと言えばチキンではあるので,この気温の変動に合わせて,売っていきたいと考える。
結局ところ,昨年のラニーニャの影響が残るエルニーニョであるため,冬は暖冬傾向に成可能性が高い。とすると現在の在庫量を考えると,という感じである。
さて,データはどうだったろうか
・6月16日に終わる週の貯蔵所への純注入量は95Bcfとなり,5年間(2018~2022年)の平均純注入量86Bcf,昨年の同週純注入量76Bcfと比較した。稼働中の天然ガス在庫は2,729Bcfで,5年平均より362Bcf(15%)多く,昨年の同時期より571Bcf(26%)多い。
・貯蔵庫への平均注入量は,補充期(4月~10月)におけるこれまでの5年平均を8%上回っている。仮に,今シーズンの残りの期間,貯蔵庫への注入率が5年平均の9.0Bcf/日と同じであったとすると,10月31日時点の総在庫量は3,957Bcfとなり,この時期の5年平均3,595Bcfを362Bcf上回ることになる。
・ベーカー・ヒューズ社によると,6月13日(火)に終わる週の天然ガスのリグ数は,前週から5リグ減の130リグとなった。
・パイプライン受入量S&PGlobalCommodityInsightsのデータによると,米国のLNG輸出ターミナルへの天然ガス出荷量は,週平均で前週比3.7%減(0.4Bcf/d)の10.9Bcf/dとなった。南テキサスのターミナルへの天然ガス供給は,主にフリーポート・ターミナルへの流量が減少したことにより,前週比2.1%(0.1Bcf/d)減の4.0Bcf/dとなり,南ルイジアナのターミナルへの天然ガス供給は,主にサビーン・パス・ターミナルへの流量が減少したことにより,前週比5.7%(0.3Bcf/d)減の5.6Bcf/dとなった。メキシコ湾岸以外のターミナルへの天然ガス供給量は,比較的横ばいの1.2Bcf/dであった。
・米国の港を出港する船舶:BloombergFinance,L.P.が提供した出荷データによると,6月15日から6月21日の間に,合計82BcfのLNG積載能力を持つ22隻のLNG船(サビーンパスとフリーポートから各5隻,コーパスクリスティから4隻,キャメロンから3隻,カルカシューパスとエルバ島から各2隻,コーブポイントから1隻)が米国を出港した。
・天然ガスの平均総供給量は前週比0.8%(0.8Bcf/d)減少した。乾式天然ガス生産量は,0.9%(0.9Bcf/d)減の99.7Bcf/dとなり,2023年2月8日以来のNaturalGasWeeklyUpdate報告週における週平均生産量となった。カナダからの平均純輸入量は,前週比1.9%(0.1Bcf/d)増の5.1Bcf/dとなった。
・米国の天然ガス総消費量は前週比1.6%(1.1Bcf/d)増の68.2Bcf/dとなった。発電用の天然ガス消費量は前週比5.1%(1.8Bcf/d)増加した。産業部門の消費量は前週比1.0%(0.2Bcf/d)減少し,家庭・商業部門の消費量は5.3%(0.5Bcf/d)減少した。メキシコ向け天然ガス輸出は,前週比3.0%(0.2Bcf/d)増の6.6Bcf/dとなった。米国LNG輸出施設向け天然ガス受入量(LNGパイプライン受入量)は平均10.9Bcf/dと,前週より0.4Bcf/d減少した。
以上だ。
レンジが継続するならばそれでいい。