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脅威の固定スプレッド!!

2023年1月27日金曜日

1月4週 天然ガスまとめ

こんばんわ。

天然ガスは下落トレンドを継続している。3.0を割れてからも勢いがそのままで,下落が続いている。フリーポートの再開や直近の気温の低下など上昇材料貼ったあったものの,戻り売りの場を提供しただけとなっている。

原因は欧州での天然ガス在庫が豊富であること,アメリカでも欧州でも暖冬が継続していること,を挙げることが出来る。フリーポートが輸出を再開したところで,結局どこに輸出するのか,というのが問題となる。

そうなると,アメリカでの在庫があぶれることになり,価格が下がる一方となってしまう。

さて,データはどうだろうか。

TheDeskが行った天然ガスアナリストの調査によると,1週間の可動式天然ガス在庫の純増減は71Bcfから96Bcfの範囲で,中央値は83Bcfと推定されている。

・120日に終わる週の貯蔵所からの純引出量は91Bcfで,5年(2018-2022年)平均の純引出量185Bcf,昨年の同じ週の純引出量217Bcfと差は歴然としている。稼働中の天然ガス在庫は2,729Bcfで,5年平均より128Bcf5%)多く,昨年の同時期より107Bcf4%)多くなっている。

・貯蔵庫からの平均引出し量は,引出しシーズン(11月~3月)において,これまでの5年平均より23%少ない。仮に,残りの取出シーズンにおいて貯蔵庫からの取出量が5年平均の15.3Bcf/dと同じであれば,331日の総在庫量は1,660Bcfとなり,この時期の5年平均1,532Bcfより128Bcf高いことになった。

・ベーカーヒューズ社によると,1月17日(火)までの1週間の天然ガスリグ数は,前週比6基増の156基となった。

・米国産LNG輸出基地への天然ガス受入量は,全体として前週比1.0%(0.1Bcf/d)増の12.5Bcf/dとなった。S&PGlobalCommodityInsightsのデータによると,南ルイジアナのターミナルへの供給は前週比1.5%(0.1Bcf/d)増加して8.9Bcf/dとなったが,その他のターミナルへの供給はほぼ横ばいだった。

・BloombergFinance,L.P.の出荷データによると,1月19日~25日の間に25隻のLNG船(SabinePassから9隻,CameronとCorpusChristiから各5隻,CalcasieuPassから3隻,CovePointから2隻,ElbaIslandから1隻)が米国に出港し,合計91BcfのLNGを積載している。

・BloombergFinance,L.P.が提供する海運データによると,1月19日から25日にかけて,マサチューセッツ州ボストン港のEverettLNG基地に3Bcf積みのLNG船が入港し,荷揚げを開始した。

・天然ガスの平均総供給量は,前報道週と比較して0.5%0.5Bcf/d)減少した。乾式天然ガス生産量は0.5%(0.5Bcf/d)減少し,カナダからの平均純輸入量は前週から比較的変化がなかった。

・米国の天然ガス総消費量は前週比6.7%(6.2Bcf/d)増となった。発電用の天然ガス消費量は,前週比4.5%1.4Bcf/d)増加した。産業部門は前週比1.7%0.4Bcf/d)増加,家庭・商業部門は11.7%4.4Bcf/d)増加した。メキシコ向け天然ガス輸出は,比較的横ばいだった。米国のLNG輸出施設向け天然ガス受入量(LNGパイプライン受入量)は平均12.5Bcf/dで,先週より0.1Bcf/d増加した。

以上である。戻り売りが基本となっていると思われる。

下値メドを考えたいところだが,シーズン的に2.0~2.4を考えておくべきである。ただ,どこまで行くかは全く分からないので注意したい。

傾向として,5-6月当たりから,冷房需要に向けて価格を上げやすいが,なぜかリグ稼働数が増えており,この通りになるか分からない。

また先行きが不明となっているので,注意しながらポジションを取っていきたい。

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