こんにちわ。
天然ガスの動きを見ていこう。今週は一時的に2.8台まで上昇したもののその後は価格を落とし,金曜日のクローズでは2.6台となっている。先週が下落一辺倒であったのに対して,上下が見られた。今回の上昇の部分はおそらく,自律反発の一部であると考えている。冬の暖房需要もピークを過ぎたことで,冷房需要が考えられるまでの期間は下落が続くのではないかと思う。
ただ来週の動きだが,
3月6日NOAA発表の8-14日後の気温予報です。平年ン以上の気温となるフロリダ半島を除いて、全国的に平年以下の気温となる予報です。(H)#CFD #コモディティ #天然ガス #大豆 #コーン pic.twitter.com/A1eEM9eINL
— 株式会社Neulab (@neulab_trade) March 7, 2021
このようになっており,寒気の流入が予測される。おそらく週明けは窓を開けて始まると思われるが,その後はこの寒気の流入の継続によって左右されるのではないだろうか。ただ,気になるのはアメリカのコロナ対策予算,200兆円が可決されたことである。これによりまた市場には大量のドルが流入してくるだろう。
つまり,インフレ圧力がますます高まってくると考えられるため,窓開け後の下落がどこまで進むか,予測するのが非常に困難になってくる。昨年の2.0割れはもちろんないだろうが,暖房と冷房需要の狭間が,どこまで押してくれるかがなかなか読めない。
抜けたので、次はここを意識。ここから少し買う pic.twitter.com/9uHmUyZOTi
— ぎんいろ (@yurinagasi46) March 5, 2021
現状はこのラインを意識しているが,200兆円か……おそらく大きなずれが生じてくるだろう。無理に天然ガスを買わずとも,原油や農産物のほうが,適切ではないのか,と思えてくる。さて,データはどうだろうか。
・2020年末までの天然ガス輸出量は,2019年に比べて1.6 Bcf / d(32%)となっており,平均66億立方フィート(Bcf / d)となった。特にアジアで大きくなっており,総輸出の47%(3.1 Bcf / d)を占め,2019年と比較して1.2 Bcf / d(67%)の増加となっている。米中の貿易摩擦がやや緩和され,天然ガスの輸入量が増加したことが主な原因と考えられる。今後もこの輸出量は増加していくことがが予測されるため,天然ガスもそれに準ずる形になると考えられる。
・天然ガスの供給量は,102.9と,先週の92より大幅に増加している。寒波による影響が和らぎ,生産量が増えていると考えられる。ただ昨年の106からするとまだまだ少ない状況ではある。リグ稼働数は,92基となっており先週よりも1基増加した。ただ,こちらも昨年と比べると-16.4%少ないため,今後も増加していくと考えられる。
・IHS Markitのデータによると,米国の天然ガスの総消費量は、前のレポート週と比較して12.8%減少している。今後は米国全土で気温の上昇が考えられるため,総消費量としては減少の量が増加していくことが予測されている。
・米国のコロナ対策の追加支援費用,約200兆円が可決されている。これにより市場にドルが流れることになり,原油をはじめとしたエネルギー関連も上昇基調をとると考えられる。
天然ガスは,暖房需要の後退によりある程度上値は抑えられると思われる。一方で,追加支援などの支援材料を得ていることからも、大きな下落は期待しにくい。このまま,横横の展開となるのではないかと思っている。夏の暖房需要が意識され始める,4月頃からは積極的に買いを集める戦略は変わらず,3月はこのまま様子見でも良いのかもしれない。
ただ他のエネルギー関連を見つつ,ある程度の含み損を覚悟してのロングもありなのだろう。もしかすると,今年の夏は3$後半が見れるのではないかと思っている。
0 件のコメント:
コメントを投稿